Roland MC-707の操作法を少し理解した
ローランドのグルーブボックス「MC-707」の操作法を、少しだけ理解した。下の図はMC-707のメイン画面だ。
X軸はトラックで、1~8がある。Y軸はクリップで、1~16がある。この画面は「Fragment」というプロジェクトを開いた様子で、そのプロジェクトには複数のトラックに複数のクリップが配置されている。シーンの1を選ぶと、上の図のようにクリップが選択される。トラック1はクリップ8、トラック2はクリップ3、トラック3はクリップ2、トラック4と5はクリップ8、トラック6と7と8はクリップ1だ。STARTボタンを押すと再生が始まり、各クリップの中身が左から右へ動く。16クリップのすべては表示できないが、一番下の行を見ると、トラックが再生されているかどうかがわかる。
トラックで再生するクリップを選択するには、PAD MODEのCLIPボタンを押す。上の図の状態で押すと下の図のようになる。
最初の図で、左下に「CLIP 1-01」と表示されているのは、現在操作対象になっているのがトラック1のクリップ1であることを示す。操作対象を動かすにはカーソルボタン(十字キーボタン)を使う。X方向(トラック選択)は、各トラックのSELECTボタンを押しても可能。PAD MODEになっているのであれば、1~16ボタンでY方向(パッド)の選択ができる。ただ、1~16ボタンを押すと同時にスクロールするので、ちょっと戸惑う。
今はクリップ1を選んでいる。パッドは、上の行がクリップ1、下の行がその下のクリップ2に対応する。トラック6~8ではクリップ1を再生しているので、そのパッドは緑になっている。トラック3ではクリップ2を再生しているので、そのパッドが緑になっている。
黄色いパッドは、内容があるけれど今は再生されていないクリップを示す。そこを押すと(叩くと)適度なタイミングでそのクリップの再生を始める。点灯していない白いパッドは、中身がないことを示している。そこを押すとそのトラックでは何も再生されなくなる。
パッドで選択できるクリップは、現在選択しているクリップと、その次だけだ。別のクリップを選ぶには、カーソルボタンを使う必要がある。
標準で付いてくるプロジェクト、ダウンロードできるプロジェクトをいくつか再生してみた。基本としては、最初にクリップ1の全部を再生し、徐々に下に降りてくれば、なんとなく盛り上がるように作られているものが多いようだ。
終わる時は、ミュート機能が便利である。PAD MODEをMUTEにすると、パッドの上段は緑、下段はオレンジになる。緑のパッドを押すと、クリップの再生が終わったタイミングでミュートされる。オレンジのパッドを押すと即座にミュートできる。ミュート機能を使って徐々にトラックを減らすと、曲が終わった感じを出せる。
では音を一つ。
MC-707 "Fragment"
Fragmentのシーン1で始め、少しずつ下に降りて、終わりは緑のミュートで音を減らした。
面白いのは、他の人が作ったプロジェクトを演奏しても、最初から最後まで作者と同じようには演奏できないことだ。昔のシーケンサーでは、他人の作ったシーケンスを開いて再生すれば、そっくりそのまま、作者の演奏が再現できた。MC-707には「ソング」というものはないので、作者の演奏をそっくりそのまま再現することはできない。何かしらの「演奏」っぽいことをせざるを得ないし、それによって出てくる音は変わる。
自分で作ったものをそっくりそのまま再生するには、サンプルまたはルーパーを使う方法があるのかもしれない。
ダンスホール(ひどく古い言い方だが)では、音が継続して踊り続けられることが大切なのであろう。クリップ切り替えや緑のミュートは、ビートを崩さないように考えられているのだろう。
MC-707のMIDIインプリメンテーション・チャートを見ると、シーンの変更はコントロール・チャンネルのプログラム・チェンジとして送受信でき、クリップの変更はトラック・チャンネルのプログラム・チェンジとして送受信できるようだ。ミュートについては記載がないので、空クリップを選ぶ手法で行う必要があるのかもしれない。
いやはや、世の中にはいろんな機械があるものだなぁ。
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