Roland JD-XAは難しい
Roland JD-XAは難しいシンセだ。どこから手を付ければいいのか、相変わらず悩んでいる。
説明書を読んでいたら、オーディオ出力がTRSバランスであるということだったので、配線をやり直した。少し良くなった気がする。
ファクトリープリセットをいくつか弾いてみた。どうもぴんとこない。昔自分が作った音をロードして弾いてみた。悪くないが、うれしくなるほどではない。
ローランドのWebサイト「Axial」でダウンロードしたINTEGRA-7の音をJD-XAに入れてみることにした。Mac上のライブラリアンでSVDファイルを読み込もうとして読み込めなかった。ライブラリアンでダウンロードすれば読み込めるようだったが、読み込めないものもあった。やれやれ。
Windows上のライブラリアンでSVDファイルを読み込み、それをXALファイルに保存し、XALファイルをMacにコピーして、Mac上のライブラリアンでXALファイルを読み込んだ。何とかなったようだ。
697個の音色がある。エフェクトの有無で複数あったりするし、重複もあると思うので、実際に697個ではないだろうが、それでも多い。
これらの音色は、INTEGRA-7またはJD-XAの、SuperNatural Synthの1パート分のものだ。INTEGRA-7の方では、それらを複数組み合わせたスタジオセットを提供して、パートを重ねている。そのスタジオセットのデータはJD-XAに送ることはできない、と思う。
弾いてみると、けっこう面白い。JD-XAのプリセット音は凝り過ぎてわけがわからないので、逆にオーソドックスなシンセ音が新鮮だ。
Axialでは、JD-XAの音色もダウンロード可能で、それらはXALファイルがある。Macに転送し、オーディションできる状態にした。例えば、「Burton (HIM) Signature Sound Collection」のBurton.xalには下の図のように、16音色が入っている。
その中から一つ。
Roland JD-XA "Burton (HIM) Signature Sound Collection 004 Sirens"
マスターレコーダーKORG MR-2000Sを回して手弾き。アナログ4音ポリの1パートとデジタル1パートで構成されており、音を多く弾くと不自然に途切れる。左手で1音、右手で2音に限定して弾いた。音数を強く意識して弾かなければならないのが難点である。
JD-XAは、難しいシンセであると思う。
アナログ4音ポリにすると、音数が足りない。じゃーんと弾こうと思うなら、デジタルパートを中心にして、音域を絞ってアナログを加える形になるだろう。なんと面倒な。
マルチティンバーで使うとなると、各パートの音を、作るか、またはコピーしてこなければならない。コルグの「プログラム」「コンビネーション」のようなレイヤー構造になっていないのは、音が崩れないという点ではよいが、コピー操作を習得しないといけないのは面倒である。
音を作るとなると、15文字×2行のディスプレイをにらみ続けることになる。横方向のボタンで狙いのパラメーターへ移動するのだが、パラメーター数が多く、BOSS SE-70の悪夢を思い出す。おまけに、つまみやボタンをいじるとそこへジャンプしてしまい、先ほど見ていたパラメーターへ戻るのにまた一苦労だ(これについては回避法らしきものがマニュアルに書かれていたかもしれない)。
SYSTEM-8はパラメーターのバリューを設定するロータリーエンコーダーがあるが、JD-XAは増減ボタンだけだ。これもつらい。
音作りがしにくい、というとヤマハDX7が批判の対象になることがあるが、DX7の音作りはやりにくくはなかった。右手で32個のボタンを押してパラメーターを選び、左手のバリュースライダーと増減ボタンで設定すればよい。オペレーター選択ボタン、オペレーターのオンオフボタン6個も使うが、操作性としては、私は悪いものではなかったと思う。
ひどいと思ったのはローランドのαJuno-2だ。パラメーター選択を「αダイアル」で行うなんて、よく考えたものだ。
JD-XAの音作りのやりにくさは、かなりのものである。とはいうものの、アナログで、またバーチャルアナログで、これだけ多くの音を重ねられる、または振り分けられるシンセというのも、稀であるだろう。アナログが4系列8オシレーター、デジタルが12系列(4パート×3パーシャル)あるのだから。
JD-XAの鍵盤のアフタータッチは効きが悪く、力を入れて押し込まないと効かない。Nord Stage(持っているのはEXと3)みたいだ。ヤマハのMONTAGE 6を常時出しているのは、FSX鍵盤のアフタータッチが良く効くからだ。
JD-XA、もうしばらく弾いてみよう。
H2
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