
ローランドのサンプルプレイヤー「SP-700」で、こちらでダウンロードした「L-CD1」を読み込んで鳴らす、という作業を何日もやっている。CDのイメージSDカードに入れて(ddして)、コンバートロードしてそれをS-700形式で光磁気(MO)ディスクに書き込む、ということをしたいのだが、これがなかなかうまくできない。何回もMOをフォーマットして最初からやり直している。
SP-700のマニュアルPDFを読んではいるのだが、394ページと長く、必要なことがどこに書いてあるかわからない。たぶん、文字検索もできないと思うので、ずらーっと見て探すしかない。
少しはわかってきたことがあるので、備忘録として記す。
S-700のデータは、ボリューム、パフォーマンス、パッチ、トーン、サンプルという階層になっている。旧型式(S-50など)からコンバージョンロードする際は、パッチまたはトーンを選んで読み込める。パッチにトーンを割り当てるという作業は、私には(まだ)うまくできないので、パッチを読み込んで処理することになる。
S-700形式で保存する際は、ボリューム単位で行うのがよいようだ。ボリュームは1つのディスクに128個までなので、やたらとボリュームを増やすのは得策ではないだろう。ボリュームを保存する際、名前の付いたパフォーマンスと、その下位に属するデータ(パッチ、トーン、サンプル)は保存される。
コンバージョンロードの際は、パッチを読み込むと、下位にあるトーンとサンプルを読み込む。ボリュームの名前(IDと名前)が付いていないので、それを付ける必要がある。パフォーマンスは存在しないので、パフォーマンスを作る必要がある。
コンバージョンロードで複数のパッチを順次読み込むと、トーンとサンプルが重複して読み込まれることがある。そうなると、メモリー上には、同じ名前のトーンやサンプルが複数存在する状況になる。メモリー上にそうなっているのは特に問題がないようだが、同じ名前のものが複数あると、ボリュームIDを付与できない。ボリューム単位の保存もできない。
コンバージョンロードで同じ名前のトーンやサンプルができないようにするにはどうすればよいか。
一つのパッチを読み込み、それをS-700形式で保存する。トーンの並びが同じになるように塩梅し、S-700形式で保存したデータから、「パッチパラメーター」を読み込むと、トーンの並びが同じであれば、現在あるトーンを使って鳴ってくれる。
L-CD1などのパッチで、パッチ名の最後にスラッシュまたはバックスラッシュ(日本語フォントでは円マークになる)があるものがあり、それが何であるのかがわからない。推測であるが、それらは、ステレオで使えるという意味ではないかと思う。
上の写真では、「AcPianoLp/」を少し左に、「AcPianoLp\」を右に振ってパフォーマンスを構成している。AcPianoLp/はmp(メゾピアノ)のサンプルで、AcPianoLp\はff(フォルテシモ)のサンプルなので、これらはステレオサンプルではないが、疑似的にステレオっぽく響かせることができるのではないか、と推測している。
ではその音を。
L-CD1 "AcPianoLp"
L-CD1の最初のエリアに入っている「ACOUSTIC PIANO #1(USB-501 #4)」のアコースティックピアノ。名前は、自分で管理する際は、空白を詰めるようにしている。疑似ステレオであるが、なんというか、不思議な広がりがある。サスティンレベルが高く、それは調整すべきであるかもしれないが、でも、より大容量のピアノがある中で、わざわざエディットをするかというと考えてしまうところがあるので、現時点ではエディットしていない。手弾き無修正、エフェクトなし。
私がステレオのPCMピアノを入手したのは、たぶん、1998年にヤマハEX5を買った時であったと思う。L-CD1は1989年発売のローランド「CD-5」の付属ディスクであった(レビュー記事はこちら)はずだ。1989年の段階では、疑似ステレオであったとしても、L-CD1のピアノは価値あるものであっただろう。
Sound Canvasにも、疑似的なステレオピアノってあったのかなぁ?
SP-700は、フロアノイズが低いのが良い。W-30よりもきれいに響く。画面がそれなりに大きいので、S-760よりも、私の老眼には優しいと思われる。もうしばらく、SP-700でのL-CD1読み込みを続けたい。
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