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2023年5月

2023/05/31

Moog Minitaur(ユーロラック改)を購入

20230531a_moogminitaureurorackmod

Moog Minitaurを買った。ユーロラックにマウント可能なように改造されたものである。5万500円+送料750円。

オークションをよく利用するのだが、多くの場合は、他の人が高値を付けて落札できない。「他の人が高値を付けて落札できないであろう。でも、これを買おうと思ったという記念に、1回だけでも入札するか」と入札することがある。記念入札である。で、それで落札してしまったりすると、慌てる。今回のMinitaurはその例だ。

Moogは私の憧れの楽器ブランドの一つである。Minitaurは2012年発売らしいので、けっこう前のものだ。それでも、今でも販売されているのだから、ロングセラーというべきだろう。

Minitaurをこれまで買わなかったのは、ノートオンの上限が厳しく設定されていて、ベースにしか使えないからである。それってせこい、と思った。SIRINの方は買おうかどうしようか迷ったし、今思えば買っておけばよかったのだが、結局買わなかった。決心がつかなかったんだよなぁ。

で、ユーロラック改という珍しいものが目の前に現れて、1V/OCT端子にCVを供給すれば、もしかしたら上限ないかも、などと妄想して、買ってしまったわけだ。

届いて試したところ、1V/OCT端子にCVを供給すると、音の並びがばらばらで使い物にならず、それでもノート上限がある、ということがわかった。がっかりしたというより、使い物にならない品をつかまされたかと冷や汗をかいた。

裏面に調整するところでもないだろうか、とケースから出して基板を眺めたら、USB端子があった。パソコンをそこにつないだら認識し、MIDIノートを送ったらまともに発音した。ほっとした。ただ、こんなことなら、普通のMinitaurで十分だったかもしれない。

音を一つ。

Moog Minitaur My 1st Recording

手弾き1発録り。最後のビブラートは、VCO LFO AMTノブを回してつけた。Minitaurはつまみやボタン類の操作をMIDIコントロールチェンジで吐いてくれるようなので、それをシーケンサーに記録できそうだ。

録音してノーマライズをかけたらいい具合に音量が上がり、ノイズのフロアは低い。つまみとボタンはわかりやすく、操作意図が音にストレートにつながる。トータルとしてできることは少ないが、「moogのベース音」という、こちらがイメージしているものは一通り作れそうだ。moogのベース音をほしいという意図であれば、コンパクトで安定していて操作しやすいMinitaurは、十分こたえてくれるだろうと思った。

ただ、私としては、ベース音だけでは満足できないので、やはり、他のものと組み合わせて何かできないだろうかと、使い方を探していくことになるだろう。

H2

2023/05/29

Dreadbox「Typhon」を購入

20230528a_dreadboxtyphon

Dreadboxのモノフォニック・シンセサイザー・モジュール「Typhon」を購入した。4万6000円(送料含む)。

Dreadboxのシンセはこれまで買ったことがなく、買うならTyphonがいいなぁ、と思っていた。Typhonはアナログのモノフォニック・シンセサイザーであるが、コントロール電圧(Control Voltage)はたぶんデジタルで、後段にはSinevibesのデジタルエフェクターが入っている。モノフォニックのアナログ入力があるので、1イン2アウト(ステレオ)のエフェクターとしても使えるだろう。

Sinevibesは、KORG prologue用のプラグインを出していて、ほしいなぁ、でも高いなぁ、と思っていた。ハードウエアで入手できるなら、その方がいいかなと思った。

TyphonはUSBからの電源供給を受けて動作する。パソコンのディスプレイにUSBハブが入っているので、まずはそこに接続してみた。

ファームウエアのバージョンは「4.1」だった。

20230528b_dreadboxtyphonfirmwareversion4

前のオーナーが最新のものにしてくれていた。助かる。

USB MIDIでノートデータを送って弾いてみた。鳴ることは鳴るが、無音時のフロアノイズが気になった。USB用のACアダプターから給電し、ノートデータをMIDIで送ってみたところ、こちらの方がノイズは抑えられるようだ。

バージョン4.1では、USBでオーディオを送れる。ただ、遅れるのはTyphon→パソコンの1方向だけで、パソコンのオーディオ出力装置としてTyphonを使うことはできない。

TyphonはパソコンのUSBから電源を取った場合フロアノイズが大きいので、それを解決するために、Typhonからパソコンへ音声を送れるようにしたのだろう。

Sound ForgeでTyphonの出力を録音してみようということで、Sound Forgeの設定を下図のようにした。

20230528c_soundforgerecordfromtyphon

「Windows Classic Wave Driver」を選び、「Record」のチャンネル1と2をTyphonにした様子である。

この経路を使って、Typhonの音を録音したのが下の録音だ。

Dreadbox Typhon "ATHENA"

Typhonの音色メモリーは256あり、その一番最初に入っている「ATHENA」を選んで再生ボタンを押した。2回目が終わったタイミングでストップした。その後も、長ーいリバーブの尾がある。Sinevibesらしさが感じられる派手なリバーブだ、と思う。まあ、まだほとんど弾いていないのだけれども。

パソコンにUSB接続すると、プリセット管理ソフトを使える。

20230528d_dreadboxtyphonpresetmanager

バージョン1のファクトリープログラムとバージョン3のファクトリープログラムが含まれているのはよいけれども、256音色すべての送受信しかできないのが、少々残念である。1音色でも送受信できるように、MIDI接続で使えるようにしてくれると嬉しい。

USBオーディオは、パソコン→Typhonの方向でも、利用できるようにしてくれるといいのになぁ。

H2

2023/05/27

Pharmasonic SYS-100 101 VCOの裏側をいじる

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Pharmasonic SYS-100 VCOの裏にある「VR201」(WIDTH)を回して、チューニングをしようと試みた。Roland BITRAZERを出してきてMIDI→CV/Gateのパッチにし、そこから出したCVをVCOに入れた。KentonのPro Soloだと調整が効くので、かえって厄介だと思ったからだ。周波数カウンターはないので、唸りを聞いて合わせようとした。Nord Stage 3と一緒に鳴らしたり、もう一つあるVCOと一緒に鳴らしたりした。

可変抵抗器を回すために、工具箱からトリマーを出してきた。

20230527b_trimmer

VR202(FREQ)も回したりして、あれこれやったが、VR201は右にほぼ回し切った状態にするしかないようである。自分で調整する前と比べて、特によくなったという気はしない。

音を一つ。

Left=Pharmasonic SYS-100 VCO/Right=Clavia Nord Stage 3

左がSYS-100 VCOの三角波(出しっ放し)、右がNord Stage 3の三角波(鍵盤を下げると発音)。鍵盤中央のC3でほぼ合うようにして、そこから上へG6まで弾き、C3に戻って下へE0まで弾いた。上はC5くらいまではまあまあ耐えられるが、そこからSYS-100 VCOは垂れ下がるようになり、C6になると使うのが厳しい。下はE0くらいまで、何とか許容範囲であると思う。

ここから先は、Pro SoloのSCALEパラメーターで垂れ下がりを抑制することも考えられるが、そこまでやるかというと、うーむ。

H2

2023/05/26

Pharmasonic SYS-100の101と102を並べる

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Tiptop AudioのHappy Ending Kitのフレーム(Z-Ears Rack)を出してきて、Synthrotekのケースの手前に置いてみた。Z-EarsにPharmasonic SYS-100の101を、Synthrotekのケースに102とmicroZEUSを入れた。

101と102は64HPで、84HPのケースであれば、その横にDEMORAを入れられるかと思ったが、入らなかった。ローランドのWebサイトを確認したところ、DEMORAは21HPであるという。そりゃ入らないわけだ。

Z-Earsはさほど強度があるものではないので、101や102のような大きなパネルを入れた方が、剛性は稼げるような気がする。

101と102を組み合わせて鳴らした例を一つ。

Pharmasonic SYS-100 LR Detuned Saws

鋸歯状波をフィルターとアンプに通したものを2系統用意し、それぞれを左右に振った。デチューンは、意図したものではあるけれども、ある音でぴったりに合わせても1オクターブ上になるとそれなりにずれ、2オクターブ上になるとかなりずれ、3オクターブ上になると聞き苦しいほどにずれる。調整しなければならないかと思うと、目まいがする。

ローランドSYSTEM 100のサービスマニュアル(英語)には、VR201(WIDTH)を回して、キーF1、F2、F3、F4を押した時に2倍の周波数になるように調整してね、と書いてある。自分にそれができるか自信はないが、検討する。

H2

2023/05/25

Tiptop Audio「Zeus Boost Adapter」を購入

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Tiptop AudioのACアダプター「Zeus Boost Adapter(3000mA Adapter)」を購入した。6435円+送料1100円。今回は新品である。

このアダプターは,、主にはmicroZEUS(μZEUS)用である。microZEUSは、これまで2個購入した(購入記事はこちらこちら)。付属のACアダプターは15V 1.6Aと書かれたもので(Tiptop Audioは1000mA Adapterと呼んでいる)、+12Vレールに供給できる電力は最大1000mAである。これだと、AIRA Modular2台を動かすことはできるが、3台は難しい。Boost Adapterは以前から欲しいと思っていて、今の円安を見ると今後値上げがあるかもしれないため、買うことにした。

このところ、オークションにPharmasonic SYS-100の101と102が連続して出品され、お買い得に思えて連続買いしてしまった。101は4万円+送料880円、102の1台目は4万円+送料880円。102の2台目は3万8500円+送料880円だった。101と102は8個のモジュールを1枚のパネルに収めたもので、新品の価格は8万円強である。それをほぼ半額で買えるとなれば、ここは数を買っておくか、と思った。

以前にDoepferのモジュールを集めて並べた時に学んだことは、並べるモジュールの種類を増やすよりも、同じモジュールの個数を増やした方が使いやすいということである。例えば、エンベロープジェネレーターが2種1個ずつあったとするとフィルターとアンプのどちらにどちらを組みあわせるかの選択肢が生まれる。でも、そんなこと、悩む時間がもったいないんだよね、たぶん。同じエンベロープジェネレーターが2個あって、素直にパッチできた方がよいということを、一度失敗して学んだ。

手元に、SYS-100のマルチプル、VCO、VCF、VCA、EG、LFO、ミキサーが3個ずつ揃った。いろいろと接続順を考えられる。我が家にある最大のケース(購入記事はこちら)を出してくればすべてを入れられるはずだけれど、それを出してくると他のものを置けないという問題もあって、まだやっていない。

SYS-100は、単体モジュールのパネルを売っているので、それを買って付け替えれば、より自由に並べられるかな、とも考えている。

H2

2023/05/23

Yamaha MOTIF-RACK XSで「3オクターブ」

20230523a_3octavesmemo

メインのWindowsパソコンにつないでいる机左側の機材にはこれまでRoland INTEGRA-7があったのだが、それを外して、ヤマハMOTIF-RACK XSとLexicon PCM 91を入れた。ローランドMX-1のセンドリターンにPCM 91を入れたかったからだ。MOTIF-RACK XSのみを弾くのであれば、デジタルで録音できる経路を作りたいなー、と配線し、その経路のテストをしていて1曲。

3 Octaves

MOTIF-RACK XSの1番音色「Full Concert Grand」独奏。内蔵のリバーブを切り、PCM 91「P0 0.0 Deep Blue」をかけた。Arturia KEYSTEP 37で弾いており、その3オクターブの鍵盤の範囲内でまとめてしまえ、と思った。

Cakewalkのメトロノームを鳴らしてMIDI録音。一度で録り切ったが、途中でびびって指が震えた。KEYSTEP 37でベロシティを弾き分けるのは私には難しく、妙ちくりんにベロシティが低くなった音がたくさんあるが、あまり直さなかった。リタルダンドの部分を除き、8分音符でクォンタイズした。

MOTIF-RACK XSの一番ピアノの音色はあまり好きではないが、それでも、一度は使ってもいいかと思った。

INTEGRA-7とMOTIF-RACK XSを比べると、MOTIF-RACK XSの方がリバーブの質がよい(今回は使っていないけれど)。MOTIF-RACK XSには「ボイスモード」があり、1個の音色を整えられた形でオーディションできるのもよい。アルペジエーターの質もよい。INTEGRA-7を使いこなすのは、私にとってはまだまだ難しい。

H2

2023/05/22

Pharmasonic SYS-100 101にアルミ箔とボール紙を挿入

20230522a_cardboardwithaluminumfoil

昨日、Pharmasonic SYS-100 101のLFOからVCOへの干渉が問題で、LFOの電源を切った、という記事を書いた(リンクはこちら)。そこに、電磁干渉を防止する何らかの物理的な工作物を入れたら少しは違うかも、ということで、ボール紙を切り、アルミ箔をセロハンテープで貼り付けた、上の写真のものを用意した。

101のLFOとVCOの間に挿入した写真が下だ。

20230522b_pharmasonicsys100_101withcardb

すっと挿し込めたかというとそんなことはない。LFO基板とVCO基板の間にすき間がなく、LFO基板をパネルからいったん外し、ボール紙を挿入して、LFO基板を付け直す必要があった。

LFO基板を外すのも、私のような人間だと緊張する作業だ。細いマイナスドライバーでFREQつまみを外し、工具箱から持ってきたソケットレンチでナットを外す。ワッシャーもなくさないようにしなければならない。ジャックのナットもソケットレンチで外そうとしたが、ジャックの間隔が狭く、中央のジャックはソケットレンチが入らないので、小型のラジオペンチを使った。パネルに傷を付けたくないと思うと、ハラハラする。

101を箱に入れてVCOの鋸歯状波(SAW)出力を聞いてみた。

Pharmasonic SYS-100 101 Saw with LFO FREQ Changing

LFOのFREQつまみを左に振り切ってLFOの周波数を最低にした状態で始め、FREQつまみを上げて、下げて、というところまでを録音した。途中から音が震えることをわかっていただけるだろう。ちなみに、フィルターを絞って基音に近くすると、もっと震えを感じられる。

つまり、アルミ箔とボール紙を入れた程度では、LFOからVCOへの干渉を根絶することはできない。でも、わずかではあるが、軽減したと言えなくもない。LFOのFREQを左に振り切った状態ならば、許容できるかもしれない。当面これで。

LFOのパネルだけ購入して、そちらに基板を移設する方法も考えられる。ただ、そうすると、101のLFO部分が無駄なスペースになってしまう。どうしたものだろうか。

せっかく材料と工具を用意したので、102も同様の処置をした。

20230522c_pharmasonicsys100_102withcardb

102はまだ一度も電源を入れていない。

H2

2023/05/21

KORGが「Pa5X」の日本での販売を発表

20230521b_korgpa5x

コルグは2023年5月19日、「Pa5X」の日本国内での販売を発表した。Paシリーズは、私の記憶通りであれば、イタリアのコルグが開発している製品で、その最上位の製品ラインである「Pa1X」「Pa2X」「Pa3X」「Pa4X」は、Pa1X PROが日本で販売されていただけで、それ以降は日本での販売はなかった、と思う。下位の「Pa1000」(購入記事はこちら)とかは、日本でも販売されていたのだけれども。Pa5Xの日本での発売は7月末。価格は未公表。

Pa1000を買った私としては、Pa5Xは憧れの対象ではあるけれど、でもまあ、私が買える値段では出てこないよね(下のアマゾンのリンクは並行輸入品ではないかと想像される。日本国内での正規流通品はこれよりは安いだろう)。

H2

Pharmasonic「SYS-100 101」のLFOからVCOへの干渉

20230521a_pharmasonicsys100_101_rolandsy

Pharmasonic SYS-100 101は素敵なシンセである。ほれ込んだあまりに、102も買ってしまった。4万円+送料880円。ただ、102の方はまだ動かしていない。101と102の両方を並べるとなると、我が家にある最も大きいユーロラックケースを出してくるか、それとも他の方法を考えるか、決心がつかずにいるからだ。

現在は、机左側のキーボードスタンドの2階に101があり、その手前にローランドSystem-1m、1階にはNord Stage 3を置いている。101の横にはKenton ElectronicsのPro Solo Mk2を置き、そこから101とSystem-1mにCV/Gateを送っている。

System-1mは、これまでCV/Gateで発音させたことはほとんどなくて、やり方がわからなくて困った。特に困ったのは、音色メモリー中のパッチを呼び出すとCV/Gate端子が点滅し、ケーブルを挿し直さないとCV/Gateが使えないということだった。回避策は、音色メモリーから音色を呼び出さないことだ。つまみで音を作ればよいのだ。

もう一つ困ったのは、System-1mにSYSTEM-100をプラグアウトした状態でそちらに切り替え、MEMORY表示が「n」になった状態で、SYSTEM-100の音が出ない、ということだった。これの対策は、MIXERのOSC1を上げてオシレーター1を出し、PIOTCHのRを上げてエンベロープジェネレーターからVCAへの信号を送る、ということである。System-1mのコントローラーとSYSTEM-100の対応を理解していないとこういうところでつまづく。System-1mのMIDI信号をソフトウエアのSYSTEM-100に送って、どこが動くかを確認して学んだ。

System-1mをCV/Gateで弾こうと思ったのはPharmasonic 101が来たのがきっかけだから、その点だけでも、101は私に学びをもたらしてくれたと思う。

101とSystem-1mのSYSTEM-100を弾き比べると、とってもよく似ている。お手本にしたシンセが同じだからであろう。特に、オシレーターの出力音は区別がつかないほど似ている。フィルターは、特性は似ているけれど、つまみの重さだったり角度だったりが違うので、101とSystem-1mのSYSTEM-100では、操作した時の風合いは異なる。ただ、同じものを作ろうとがんばればほぼ同じ音が出る。

SYSTEM-1mのエンベロープジェネレーターの出力を101に入れる、というのをやってみたが、ピーク電圧が高いようでばきばきした音がする。101のエンベロープジェネレーターを入れた場合と同じにはならない。どちらがよいかというと、まあ一長一短かもしれない。アッテネーターを入れるという手があるのかもしれないが、今のところ、こうすれば同じになるという解は見い出せていない。

いろいろ試していて気付いたのが、101のLFOの信号が右隣のVCOに干渉して、VCOの出力音にノイズが混じることである。LFOから何もパッチしていない状態でFREQつまみを変化させると、VCOの音の揺れが変化するから、間違いないだろう。

音に何らかの変調をかけていれば気にならないレベルだが、変調を何もしていない「ポー」という音を出すと気になる。これは、101のとても残念な部分だ。

対策の一つは、LFOのFREQを左に振り切って、干渉波の影響の頻度を下げることだ。それでも、微妙に影響が感じられるので、LFOの電源コードを外してLFOの電源を切ってみた。当たり前だが、影響はなくなった。LFOの電源を少し遠いところから取るというのもやってみたが、こちらは意味がないようだった。

LFOの電源を外して録音した例を下に示す。

Pharmasonic SYS-100 101 "Pulse Lead"

101のみでSQU(パルス波)のリードを作り、Roland MX-1のディレイ7(Hall)を深くかけた。手弾きで演奏し、最初はcc#1によるビブラートなしで、途中から使った。cc#1が作用するのはPro Solo Mk2内のLFOの出力量である。昨晩最後に弾いていた音をそのまま使った。中低域の豊かさが私には好ましく感じられる。cc#1を送っていない状態でまっすぐに音が伸びていることも、わかっていただけるのではないだろうか。

LFOとVCOの間に、アルミホイルを巻いたボール紙を入れてみたら、干渉が減るかなぁ。

H2

2023/05/16

Pharmasonic「SYS-100 101」を購入

20230514a_pharmasonic101

PharmasonicのSYS-100 101を購入した。4万円+送料880円。

PharmasonicのWebサイトを見ると、7万4900円(税抜き)で販売中らしい。

Pharmasonic SYS-100は、ローランドSYSTEM-100の回路図に基づいて作られた製品で、単体モジュールのほかに、「基本ユニット101」を模した「101」と「エクスパンダー102」を模した「102」がある。ローランドの基本ユニット101はキーボード付きだが、Pharmasonicの101はキーボードはない。Pharmasonicの101と102の違いは、左から2番目のブロックが、101は「PORTAMENTO/GLIDE」で、102は「SAMPLE&HOLD」であることだけだ。

PharmasonicのSYS-100はドキュメントがない。SYSTEM-100のドキュメントを探してね、ということなのだろう。ローランドのWebサイトには日本語のオーナーズマニュアルのPDFがある(基本ユニット101はこちら) 。海外のWebサイトを探すと、英語のサービスマニュアルもある。

ローランド本家はSYSTEM-100をソフトウエアシンセサイザーとして復刻した「SYSTEM-100 Software Synthesizer」を販売している。Webサイトはこちら。私は2018年にこれを購入した(購入記事はこちら)。

ローランドのWebサイトによると、SYSTEM-100の発売は1975年であったという。それまでのローランドのシンセサイザーはSHシリーズで、パッチングが可能なモジュラーシンセサイザー(パッチしなくても使えるからセミモジュラーと呼ぶべきかもしれない)は、SYSTEM-100が最初のものであった。

私が小学校の時に買ったシンセサイザーの本や、楽器店でもらったローランドの製品カタログにはSYSTEM-100がなんとなく掲載されており(最先端の製品ではなかったと思う)、私にとってSYSTEM-100は、少年期の憧れの存在である。その復刻版であるならば、欲しいなぁ、と思ってPharmasonicの101を買った。

音を一つ。

Pharmasonic 101 "Square Lead"

矩形波の出力を使い、PWMつまみを左に回し切って方形波にして作ったリード。Kenton ElectronicsのPro Solo mk2でCVとゲートを与えた。オシレーターの出力はフィルター、アンプに回し、アンプはADSRで制御した。フィルターにはCVを入れて、キーボードトラッキングを調整した。ビブラートはcc#1を送ってPro Solo mk2でかけた。ディレイはRoland MX-1の「2:Pan Delay」である。

ピアノやエレクトーンのようなポリフォニックの鍵盤楽器を弾いてきて、前の音と後の音を少し重ねることでノイズを出すことが習慣になっていた私は、モノフォニックのシンセを、切って弾くのが苦手である。モノシンセは、切って弾かないとおかしな音になるものと、切って弾かなくてもそれなりに鳴るものがあり、この101は前者であると思う。なかなかうまく弾けず、上の録音でも、上のミ(E)がよじれたところがある。練習しなければ…。

方形波のリードを弾いていて、Nord Stage 3でも同様の音を作って弾き比べてみた。同じと言えば同じだし、違うと言えば違う。101の音は歪んだりよじれたり忙しいが、そこがどうしようもなく魅力的だ。

ローランドの基本ユニット101はセミモジュラーだが、Pharmasonic 101はフルモジュラーである。すべてパッチしなければならない。けっこうこれが大変だ。ポルタメントをかけようとして、TRIG端子にゲートを入れなければ動かない、というのがなかなかわからなかった。

ユーロラックモジュラーはシグナルのレベルが高いものが多いが、Pharmasonic 101は通常のラインレベルのようだ。いいのか悪いのか、これは微妙である。

ここまでの印象としては、Pharmasonic 101は素晴らしいと思っている。Studio Electronics Boomstarのようなモダンなアナログモノシンセではない。クラシカルな点が素晴らしい。白いパネルは美しいし、ノブと端子の配置も適切だ。

どのように箱詰めして、どのように使うか、考えなければなるまい。

H2

2023/05/13

Gakken NSX-39で「電話を待っているわけでなく」

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パソコンを持って出かけたのだが、携帯電話回線のデータ容量を消費するのを避けるため、ひまな時間に打ち込みをしていた。なんとなくネットサーフィンというのは、ついついやってしまうのだが、それが自分にとって「良い」行為かというと、うーんまぁ、と思う。

2時間程度で打ち込んだ曲が下のものだ。

Not Waiting A Phone Call

出先で打ち込み、自宅に戻って、NSX-39の出力をBehringer DI20→Roland UA-S10→TK Audio BC1-S→KORG MR-2000Sと回して録音した。ピアノを鳴らして、そこにバイオリンを重ねた。最後にパーカッション(何だかわからずに選んだが、カバサ、マラカス、最後にウィンドチャイム、であると思う)を追加した。パソコンに取り込んでからOzone 9で音量を上げ、リバーブ「Acon Digital Reverbrate Basic 2」を少し足した。

Logicでコントロールチェンジを送って音色を調整したのだが、改めてファイルを開いた場合に、それが反映されないようで、再度設定した。何か操作が間違っているのであろうと思う。保存するとか、自動送信を設定する、とかが必要なのだろうか。うーむ。

H2

2023/05/12

KORG「SC-MINILOGUE」を購入

20230512a_korgscminilogue

コルグのシンセ「minilogue」用のソフトケース「SC-MINILOGUE」を買った。3200円+送料1440円。さほど安くないので、送料無料のうちに新品で買った方がよかったかも。

minilogueを入れた様子が下の写真だ。

20230512b_korgminilogueinsoftcase

今回ケースを買ったのは、元箱からソフトケースに移して、元箱を捨てようと思ったからだ。それだけで、少しはスペースをねん出でき、新たな箱を入れることができる。さほどに、押し入れも混雑しているわけだ。ははは。

せっかく出してきたので、minilogueを少し弾いた。内蔵ディレイを切って外部でディレイやリバーブをかけると、すっきりした音がする。ビブラートをかけにくいのが難点だと思ってきたが、フィルターEGでディレイビブラートをかけられるので、それで済ませるというのも一つの手だなぁ、と思った。

ミニ鍵盤にしては、奥を弾ける感じがして好ましい。見えない部分がけっこう長い鍵盤なのかもしれない。

minilogue、いいシンセです。

H2

2023/05/09

Clavia Nord Stage 3で「Blue Swede 2」

20230509a_blueswede2memo

久々にNord Stage 3の電源を入れ、そこに選択されていた「Blue Swede」を弾き始めて1曲。

Blue Swede 2

メトロノームなしでMIDI録音。1度で弾いて修正はしなかった。もともとかかっていた内蔵リバーブは取り、内蔵のディレイをかけた。Roland MX-1のチャンネルEQで高域を削った。dbx Quantumでイコライザーとコンプレッサーをかけ、パソコンに取り込んでからさらにOzone 9で音量を上げた。コンプレッサーのアタックタイムを長くしたためか、ピークが抑えられておらず、あまり音量が上がらなかった。

「ツーン」といった感じの音が聞こえる。音量上げをすると出てくるのだが、元のピアノにもそれがなかったとは言い切れない。雑音も音のうち。

H2

2023/05/07

結局Macを出してきた

20230507a_macbookonmontage6

机の右側のヤマハMONTAGEを中心としたセットに、結局MacBookを出してきた。鍵盤からすっと目を上げたところに、やっぱりコンピューターのディスプレイがないと、なんか落ち着かないと思ったからだ。

MacBookは出てきてしまったわけだが、以前のセットよりはシンプルだ。MONTAGEを弾きたい場合は、次の順で電源を入れる。(1)MONTAGE、(2)dbx Quantum、(3)TS112、(4)SC307、(5)SC307。5個も操作しなければならないわけだが、それでも、以前はスイッチ付きテーブルタップを使ってもさらに多かったから、これでもまだマシなのだ。MacBookにもログインしないといけなかったし。

ちなみに、机左側のNord Stage 3を弾くには、次の順で電源を入れる。(1)Nord Stage 3、(2)MX-1、(3)1029A、(4)1029A。ウーハーがない分、1個少ない。

MONTAGEの音を録音するには、MR-2000Sの電源を入れる必要がある。Logic Proを使うには、MacBookの電源を入れる必要がある。ただここは一つ工夫をしてあって、MONTAGEのMIDI端子をWindowsパソコンのUM-ONEに接続したので、CakewalkでMONTAGEを弾くこともできる。MONTAGEのヘッドホン出力→Behringer DI20→Roland UA-S10という経路を用意したので、Cakewalk側のソフトシンセと混ぜることも、できなくはない。もっと凝った配線もできるのだが、とりあえずそれはまだやらない。

こう書くと順調に進んだように思われるかもしれないが、昨日は、MacBookの画面に現れた「更新しますか?」に応じて再起動したらMacBookが起動しなくなり、2時間ほど冷や汗を流しながら対処法を探した。ほんと、壊したかと思った。

OpenCore Legacy Patcherのリリースページには、でかでかと警告が表示されていた。

20230507b_opencorelegacypatcherwarning

「repatch」というのが何をすることなのかわからなくて困ったが、あれこれやって、まあなんとかなった。

今までの感覚で、気軽に更新しちゃいけないのね。

MacBookを出してきたので、結局、机右側の1階席は、MONTAGEを外せない状況になった。Logicの制御をしているからだ。まあこれは仕方ないか、ということで、MONTAGEを使う設定をし、MONTAGEのシーンボタンの下に紙を貼ってLogic制御時の機能を書いた。

ソフトシンセのいくつかは、2014年モデルのMacBookで動かすのは難しい。処理能力不足による音欠けを気にしながら使うのは面倒だが、まあ、当面はこれで。

H2

2023/05/04

机右側の配置替え

20230504a_rightside

机右側はこれまで、MacBook ProとヤマハMONTAGE 6を中心としたシステムだったのだが、そこを立ち上げるのが億劫になってきていた。昨晩3時に目が覚め、配置変更を考え始めたら眠れなくなり、5時から作業を始めた。なんとか落ち着いた今は、もうすぐ15時。

ヤマハMONTAGE 6を1階に置く配置に変更はない。MacBookはしまって、MONTAGEをメインのWindowsパソコンに接続した。MONTAGEの出力はdbx Quantumのアナログ入力に入れ、そのアナログ出力をサブウーハーのEVE Audio TS112とSC307×2につないだ。

最初はSC307だけで、耳の高さにしてみようかとかなり高くしていた。そうすれば、キーボードスタンドの2階と干渉しないかと思ったのだ。だが、外の景色がさえぎられるのが嫌だったし、上に物を置ける気がして、結局低くした。

Quantumのアナログ入力とアナログ出力のレベル調整つまみは左右が独立していてクリック付き。左右がなかなか合わない。SC307の音は、これまで真剣に聴いたことがあまりないのだが、普段使っているGenelec 1031AやAvantone MicCube Passiveとは違うので(当たり前だが)、なかなか慣れない。壊れてるのかなぁ、と思わなくもないが、TS112をつないだら、少しよくなった気がする。

現在耳慣らし中。

H2

2023/05/02

Clavia Nord Stage 3で「Blue Swede」

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Nord Stage 3で音色オーディションをしていて、「K:41 Blue Swede」で止まった。その時弾いていたフレーズを採譜し、録音した。

Blue Swede

Nord Piano Libraryの「BlueSwede Upright」(説明ページはこちら)独奏。CakewalkにMIDI録音したが、メトロノームなしのフリーテンポで、最初から最後まで一気に弾いて無修正。t.c.electronic Reverb4000「045 WoodHall<M5k>」をかけた。dbx QuantumとOzone 9で音量上げをした。Nord Stage 3の出力はアナログなのでフルデジタルの経路ではないが、ノイズは抑えられたと思う。

私が持っているシンセの中で優れたピアノ音を持っているものを挙げるとすれば、トップに来るのはClavia Nord Stage 3 HP76とYamaha MONTAGE 6である。これらはキーボードスタンドの1階席から外せないなぁ、と思う。

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2023/05/01

Clavia Nord Stage 3とKORG Kaoss Pad KP3+で「蝉の歌」

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机左側キーボードスタンドの2階にコルグKaoss Pad KP3+を出してきた。ローランドMX-1のセンドリターンに何かエフェクターを入れたいというのはずっと思っているのだが、なかなかどれもレベルが合わなかったり、操作しやすい位置に置けなかったりして、決め手に欠けた。

KP3+はDJ用エフェクターで、入出力端子はRCAピンである。MX-1と、まあまあレベルが合っているのではないかと思った。でも、音量上げをしたら、やっぱりノイズが浮いてくる。うーむ。

Cicadas' Song

Nord Stage 3のプリセット「K:54 Supersoft Vocals」独奏。ただ、ここで鳴っているのは、かなりの部分、KP3+の「LFO.6 Infinite LFO HPF+」の音である。MX-1→KP3+という経路でMIDIの同期信号を送って遊んでいるうちに、これは録音しようかということになり、CakewalkにMIDI録音した。音符のクォンタイズはできそうになかったので、メトロノームは鳴らさず、KP3+が生成する「コツッ」というビートに合わせて手弾きし、後で修正はしなかった。譜面は書かなかった。

MX-1の「MASTERING」ボタンをオンにして音量を上げ、dbx Quantumでさらに音量を上げたら、ノイズが蝉の鳴き声に聞こえた。パソコンに取り込んでOzone 9で音量上げを試みたが、それでは不十分な気がして、アナログでTK Audio BC1-Sに回して音量を上げた。その後さらにOzone 9を使った。

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KORG「CB-MS」を購入

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コルグの、MS-20(オリジナル)など向けキャリングバッグ「CB-MS」を購入した。5500円(送料含む)。

MS-20 Kitを入れた様子が下の写真だ。

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ケースの大きさはけっこうキツキツで、まあそうでないと中でガタガタするのだからしょうがないのだが、鍵盤の横にあるポケットにACアダプターを入れたところ、チャックを閉めるのが難しく、もう少し余裕を持って作ってくれても、と思った。外のポケットに入れるという手もあるわけだが。

MS-20は形状が独特で、直方体のケースに収めると、鍵盤の上に大きな空間ができる。緩衝材を入れた上で、何か別のものを格納することも考えようかと思った。

車輪2個と、延長可能な取っ手が付いていて、ゴロゴロと引っ張れるようになっている。とはいうものの、そんなことをして中身は大丈夫なのか、という不安もある。私の場合、これを持って鉄道や航空便を利用するとは思えないので、余計な装備という気もする。

とりあえず、これで、押し入れに入れる際に、鍵盤やつまみをひっかけて壊すことは心配しないで済むことになるだろう。

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KORG MS-20 Kitを出してきた

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コルグMS-20 Kit用のケースを落札したので、それに収める前に動作を確認しようと、MS-20 Kitを出してきた。ディスプレイにひっかかるかと思ったが、上に移したらぎりぎり大丈夫だった。

MS-20 Kitに特に問題は感じられない。KORG USB-MIDIが頻繁にダイアログを出してくるのが困りものだが、あまりに嫌なら、UM-ONEでつなげば済むことである。

音を一つ。

KORG MS-20 Kit Triangle Lead

三角波を一つ出しただけのリード。MS-20 Kitのフィルターの古い方はノイズがとても多いのだが、それはそれで、味だと思って使うこともできるような気がする。今回は何らパッチをせずにすんなりと鳴らしただけなのだが、集積回路の時代に各社が同じチップを使って音が似て来る前のシンセということで、MS-20にはMS-20ならではの音があるなー、と思った。moogでもARPでもOberheimuでもSequentialでもStudio Electronicsでもない音だ。電子オルガン全盛期を思い出すんだけど、でも、電子オルガンにはなかった、ふるえのコントロール性がある。昭和っぽさも感じる。

つまみを回していると、機能面でもけっこう独自性があると思う。ハイパスフィルターにレゾナンスがあったり、エンベロープジェネレーターにディレイやホールドがあったり、といったことだ。Hz/Vならではの音域の広さもある。

moogによって、モジュレーションホイールでビブラートをかける奏法が定番になったわけだけれど、そうじゃないシンセの弾き方を示してくれているようにも思う。

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Rolandのソフトケース「CB-JDXi」を購入

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ローランドのJD-Xi用ソフトケース「CB-JDXi」を買った。2980円+送料1490円。当初は送料がわからず安いと思って買ったが、送料がこれでは、新品と大きな違いはない。肩掛けベルトも欠品だし。まあ、しょうがない。

JD-Xiを入れた様子が下の写真だ。

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外のポケットは、大きい方にマイクと書類を入れ、小さい方にACアダプターを入れた(付属してきたはずのACアダプターが見当たらないのでDEMORA用)。

JD-Xiはペダル端子がないので、ペダルを入れる必要はない。サスティンペダルの端子があったらよりよかったのにねぇ。

JD-Xiはこれまで元箱に入れていたが、今回、元箱は捨てることにした。ソフトケースの方がコンパクトであるからだ。シンセを格納するスペースが尽きそうになっているので、少しでもスペースを節約したい。

JD-Xiは2.2kgと軽量なのが素敵。ちょっと調べてみたら、microKORGも2.2kgなのね。ただ、持っているのはmicroKORG Sで、こちらは2.5kg。Jupiter-Xmは4.4kg。Arturia KEYSTEP 37は1.6kg。いろいろと細かい違いがあり、甲乙つけがたい。

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