
ヤマハのパワーアンプ「MA2030」を買った。5080円からクーポンで200円引き。送料1111円。合計で5991円。上の写真で、センタースピーカーGenelec 1029A右にある白と黒の箱がそうである。
先日パイオニアのAVアンプVSA-919AHが壊れ、予備機を買い足そうと考えて、小型のパワーアンプを物色した。その中で見付けたのがこれである。中国製ではあるが、ブランドはヤマハだし、ライン入力を3つから選択でき、マイク入力を混ぜることもできる。2ポイントのトーンコントロールもある。前面に電源スイッチもある。
本当は改良版の「MA2030a」がいいなぁ、とは思った。MA2030は、4Ωのスピーカーなら30W×2の出力があるが、8Ωのスピーカーだと15W×2に落ちる。MA2030aは8Ωでも30W×2出るということである。でもまあ、買いたい時に買うか、とMA2030を買った。
どこに使おうか考えたが、上の写真のようにメインの机に設置し、Auratone(オーラトーン)の「5C」をつなぐことにした。

Auratone 5Cの裏のパネルには、「RECORDING MONITERS FOR THE REAL WORLD」と書かれている。

5Cが作られたころのレコーディングスタジオには、好事家でなければ買えないような大きなスピーカーが鎮座していた。「それって、リアルじゃないんじゃないの?」というのが5Cを作った人たちの問題提起である。音楽を受け取る人の多くは、フルレンジスピーカー1個または2個のラジオやテレビで音楽を聴いていたのであるからだ。
私が持っている5Cは、1986年か1987年に、国立駅前にあったオーディオユニオンで新品を買ったものだ。同時に中古のLuxman L-430を買った。その後、パイオニアVSA-919AHに接続して使っていたこともある。1993年にヤマハNS-10M+YST-SW500を買い足し(後にYST-SW800に交換)、5Cと10Mを切り換えて音を考えるというのは私の定番になっていた。
VSA-919AHとL-430を子供の机に譲り、自分のモニター環境はGenelec 1031Aを主とする5.1チャンネルにした。1031Aは素晴らしいスピーカーだが、夜中にこっそり音楽を聴くには、音が鮮烈過ぎる。目が覚めるような音じゃなくて、眠くなるような音が欲しいのだ。そんなわけで、押し入れの中の5Cを復活させられないかなぁ、と思っていた。MA2030の出番である。
最初に音を出して「ん?」と思った。チェックCDで正相、逆相のノイズを出し、配線が逆になっていることに気付いて直した。5Cのバックパネルと端子の表示は、上の写真では黒がマイナス、赤がプラスになっているが、もう一方は赤がマイナス、黒がプラスになっている。色じゃなくて、パネルが正しいのかもしれん。うーむ。
パソコンの内蔵オーディオインタフェースRealtek S1220Aのアナログ出力をMA2030につないだところ、フロアノイズが高く、音量も十分とは言えなかった。ソニーMDS-PC2の出力をつないだら、こちらの方が結果が良かったので、そちらを使うことにした。44kHz、16ビットしか通らないが、まあ、昔の雰囲気だと思えば許せなくもない。
L-430、VSA-919AHに比べると、MA2030の出力は足りない。L-430は実効出力105W×2(8Ω)、VSA-919AHは定格出力110W/チャンネル(8Ω)なので、MA2030は8分の1程度の出力しかない。今はミニディスクを聴いているが、MA2030の音量つまみは12時方向で、自分としては、音楽再生時に音量つまみをこの位置まで上げたことは、これまでなかったように思う。
5Cは大音量で鳴らすスピーカーではないので、MA2030でも必要な音量が得られないということはないが、音の余裕は感じられない。まあ、こんなもんだろうなぁ。でかくて重いアンプにはかなわないよなぁ、などと考えている。
BASS、TREBLEつまみは「エンハンサー機能搭載」であるという。確かに、昔の2ポイントのトーンコントロールとは違う新しさを感じた。音楽ソースによっては効果的だろう。
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