Cakewalk by BandLabで、ソフトシンセのトラックを一つ作り、それをサラウンドパンで回すことに成功した。料金なしのソフトでこれができるのは、すごいと思う。
音楽制作におけるMacの強みはLogicが本格DAW(Desktop Audio Workstation)としては安価であることだと思う。Windowsの強みはCakewalk by BandLabがあることだろう。まあ、Ableton Liveなど、他のソフトを使う人は、また別の考えに至ることだろうけれど。
Cakewalkでサラウンドをやるのにまず必要なのは「サラウンドバス」の追加と、サラウンド設定である。

上に示した「環境設定」→「プロジェクト」→「サラウンド」画面で、アウトプットの設定をしないと音が出ない。当たり前と言えば当たり前だが、見付けるまでにけっこう時間がかかった。
サラウンドバスに出力する設定にすると、サラウンドパンのウィンドウを使える。

Widthをゼロにして一点定位とし、Angleパラメーターをエンベロープで変化させた。

上の図はエンベロープを、一番下から上へ直線で描いた様子だ。実際には、一番下からにはなっていなかった(マイナス174.9)が…。
これで再生し、音が回っているらしいことを確かめた。WAVファイルにエクスポートし、Sound Forgeで開いてみた様子が下の図だ。

最初は、ほぼ真後ろ少し左で音が鳴り、前左が鳴り、センターが鳴り、前右が鳴り、後ろ右が出てきて、さらに音が回ってほぼ真後ろ少し右になって終わる。LFEは鳴らしていない。
Sound Forgeでも再生できた。1、2、3、5、6チャンネルを個別のWAVファイルに保存し、MacBook上のApple Compressorでエンコードしたのが下のファイルだ。
5.0ch Surround Pan
Cakewalk by BandLab、Sound Forge、Apple Compressorの組み合わせでこういうことができるんだなぁ、と感心した。
Logicでもできるんだろうなぁ。
サラウンド設定を行ったMacでは、Safari、Firefox、Chromeのどれでも、上の音を再生するとサラウンドで鳴る(5個のスピーカーが接続されオーディオ設定が適切になされていることが必要)。WindowsのWebブラウザーで再生すると、2チャンネルにダウンミックスされて、音は中央から左に行って右に行ってまた中央に戻る。ここは、Macの方がいいなぁ。
Windowsをお使いの方は、上のリンクの3点メニューアイコンを右クリックして「ダウンロード」を選ぶ、右クリックして「名前を付けてオーディオを保存」を選ぶ、などの方法でm4aファイルをダウンロードし、foobar2000で再生するとよいだろう。5個のスピーカーが配置・接続され、foobar2000の設定が適切にされていれば、サラウンドで鳴るはずだ。
サラウンドって、ファイルを再生するだけでも、楽じゃないよね。
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