
仕事を進められない理由も少しあって、今朝はカシオXW-G1の実験をしていた。到着したその日の実験では、KORG Pa1000をマスターにしてXW-G1を動かすと、XW-G1のパターン演奏を狙ったところで止められないから、XW-G1をマスターにしていた。XW-G1/P1の「MIDIインプリメンテーション」を読んでいたら、ステップシーケンサーのオンオフをNRPN(Non-Registered Parameter Number)のコントロールチェンジで制御できそうであった。それで実験を始めた。
XW-G1の「S.Seq NRPN」を有効に設定して、パソコンにUSBで接続し、SynCtrlでMIDIデータを見ると、ステップシーケンサーのスタートは
B0 63 25
B0 62 02
B0 06 01
B0 65 7F
B0 64 7F
で、ステップシーケンサーのストップは
B0 63 25
B0 62 02
B0 06 00
B0 65 7F
B0 64 7F
であるようだった。そのデータをPa1000に打ち込んだ。上のデータは16進数で、Pa1000のイベントリストは10進数なので、10進にして打ち込むところだけを書き出すと、スタートは
99 37
98 02
06 01
101 127
100 127
で
99 37
98 02
06 00
101 127
100 127
となる。3行目の右が違うだけだ。
パターン変更もPa1000側でやりたい。パターン1に設定するには
B0 63 25
B0 62 01
B0 06 00
B0 26 00
B0 65 7F
B0 64 7F
で、それをPa1000の十進にすると
99 37
98 01
06 00
38 00
101 127
100 127
となる。4行目の「00」を00~07に変化させることでパターン1~8を選択できる。
Pa1000をマスター、XW-G1をスレーブに設定すると、Pa1000のシーケンサーをスタートさせた時に、XW-G1のステップシーケンサーもスタートする。1小節空きを作り、1拍目でNRPNでストップして2拍目でパターンを選び、2小節目の頭でスタートする、というのもやってみた。これは、うまくいく場合もあるのだが、Pa1000の側でソングを保存すると1小節目が変に消滅してうまくいかない。仕方ないので、曲頭のパターン1の指定はXW-G1のボタンを手で押して行って、NRPNでパターン8(1拍目にバスドラとクラッシュシンバルのみ)に変更して、終了するという実験をしてみた。それが下のファイルである。
He Is On Stage Now
XW-G1のパフォーマンス「P0-9 XW FourLayer」を選び、パターン1と8を演奏し、Pa1000でMIDI信号をチャンネル1に送ってコードを、チャンネル2に送ってベースを演奏したもの。チャンネル1は当初は「264 Square Lead2」であったのだが、後で「184 BrassSection」に変更した。こもった感じが、どことなくリアルな気がしたからだ。コンプをかけて音がうわんうわん言っているが、それもビートなのでよしとした。
XW-G1は、チャンネルアフタータッチを「受信すると発音中のボイスに対してValueに値に応じた深さのモジュレーション効果が付加されます。すでにモジュレーション効果が付加されている音色には、さらに深い効果が加算されます」とMIDIインプリメンテーションに書いてあった。どうやら、モジュレーションホイールを上げるのと同じ効果が得られるようで、Studiologic Sledgeと同様の作りである。別のものを設定できないのは困る、という意見もわかるが、別途設定しなくてもよい、という簡便さもある。
今回イメージしているのは、大きな会議場で行われるキーノートスピーチ(基調講演)にお偉いさんが登壇する光景だ。シンセによる現代のファンファーレである。
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