Roland W-30にフロッピー・ディスクで音を入れる
ROLAND S-50/550/330/760 W-30 HOMEPAGEのFree Samplesページには、W-30で使えそうなフロッピー・ディスクのイメージがたくさんある。ダウンロードしてFDを作り、W-30で読み込んで、光磁気(MO)ディスクに保存する、というのをやってみた。
使ったソフトは「SDISKW」である。
使ったフロッピー・ディスク・ドライブ(FDD)は、手持ちのUSB接続FDDを試したところ、下の2台はうまくできた。
上の写真はNECの「PC-VP-WU14」であるが。、下のラベルには、「YD-8U10」という型番があり、その左のマークは、ワイ・イー・データ(安川コントロールに吸収合併された)のマークであろう。手持ちのUSB FDDで動いたもう1台は下のものだ。
まあつまり、どちらも「YD-8U10」であるということだ。もう1台、USB FDDを試してそれはうまくいかなかったのだが、その機種は、壊れているのか対応していないのかが判然としなかったので、ここで製品名を書くのは差し控える。
ダウンロードした「out」拡張子のファイルをSDISKWでFDに書き込む。FDは、W-30でデータ用にフォーマットするとうまくいくようだった。OSはWindows 10 x64である。Windows XP機を出してこなくて済んだのは嬉しい。
ただ、時間はかかる。あるデータをSDISKWでFDに書き込んだ時間を測ったら、5分15秒だった。W-30でそのFDを読み込むのに1分10秒を要した。その後、音がちゃんと鳴るか、とっておくにふさわしい音か、を判断し、MOに書き込む。それには22秒を要した。
せっかくなので、W-30でFDにセーブするのに要する時間、W-30でMOからロードするのにかかる時間も測った。
読み込み(ロード)については、MOがFDの4.375倍速い。書き込み(セーブ)は3倍速い。この結果は230MB MOのもので、540MB MOを使うと、もしかしたらもう少し速いかもしれない。
MOはFD64枚分の容量があるし、読み書きが速い。MOを使う価値はある。
W-30のデータを運ぶためにFDを2枚用意し、少しずつW-30のMOに保存している。飽きない。大変に面白く、時間が経つのを忘れる。
きれいな音もあることはあるのだが、どちらかというとエフェクト的な、「こんな音をよくサンプリングして残したなぁ」と感じる、おバカな音がたくさんある。いい音だとか、完成度が高いとか、そういうことではなく、あきれるような音があるのだ。PCMシンセがいくら大容量になってもこんな音は入れないだろう。クラビアのNord Sample Libraryにもこんな音は入らないだろう。SN-U110シリーズにもこんな音はないだろう。
こんな音をよく、と感じたものを一つ。
MissionImpos
「S-550_MISSIONIMP.out」というファイルに入っていた音。「Mission Impossible」(邦題は「スパイ大作戦」)の録音だろう。私は、スパイ大作戦をわくわくしてテレビで観た、という記憶はないが、これを聞いて何であるかは多少はわかる。
続いて、美しいと感じた音も一つ。
Choir 2
「CHOIR.OUT」というファイルに入っていた音の一つ。このファイルには他に「Ooohs & Mmms」「Low!」「Voicey 1」「Vox 1」「Glasses 1」「Combo Vox 1」「Port Bottle1」というパッチが入っており、計8パッチ。どれもよくできている。ノンエフェクトで録音した。
古いサンプラーの楽しさは、「サンプリング楽しいぜ!」という、みんなの興奮がデータとして残っていることかもしれない。よい学びをさせてもらっている。
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