Daichi Laboratory Synth1で自分の音を作る(m4aファイル6点、ZIPファイル1点)
「Synth1」というソフトウエアシンセサイザーはけっこうな老舗で、試すたびに良いなぁと感心してきたのだが、時間を取って弾いたかというと、そういうことはなかった。今回、Mac版があるのに気付いてMacにインストールし、KVRのSynth1ページの「Downloads」に音色がたくさんあるということを読んでそれをインストールした。下の図のようにたくさんの音色集がある。
魅力的な音色がたくさんあるのだが、多過ぎてどこから手を付けたものか、と思った。他人様の音色をいじるにも、まずは音色作りの練習をすべきではないかと思った。
環境を整えようとしたのが下の写真だ。
鍵盤はArturia KEYSTEP 37を置き、その上にコントロールサーフェスとしてローランドSYSTEM-1mを置いた。すべてではないが主要なパラメーターを操作でき、都合がよい。
いくつかの音色を録音した。
Saw01
オシレーター1で鋸歯状波を出したリードトーン。エフェクトはテンポディレイをステレオモードでかけた。ビブラートは、モジュレーションホイールとチャンネルアフタータッチの両方でLFO1のデプスを制御するようにした。ホイールからのかけ具合は3%、チャンネルアフタータッチからのかけ具合は2%にしている。KEYSTEP 37だともっと下げたいくらいで、スライダーの分解能が足りず、1%にできなかったのだが残念なくらいであった。ただ、他のキーボードで弾くと、このかけ具合は低過ぎる場合もある。
Synth1はけっこう低域が豊かで、それを調整するのには「tone」つまみを回してローカットするとよさそうだ。ただ、今回はその調整はしていない。
Square1
鋸歯状波を方形波に変えて、カットオフなどを調整したもの。Synth1の作者はNord Leadを参考にしたと述べているが、そう言われると、どことなくNord Leadの味わいがあるような気もする。
SquareLegato
ボイスモードをlegatoにして、ポルタメントをautoでかけた。音域によってこもりがちなので、フィルターのトラッキングを再調整した方がよいかもしれない。
SawDetuneStrings
鋸歯状波を2つ出してデチューンしたストリングス。ピッチの微調整はオシレーター2のfineで行うが、オシレーター1と2で共通のセクションにあるtuneつまみも影響する。どういう風に使うのか、今一つ理解できないでいる。コーラス/フランジャーをかけるともっと広がるが、今回は使っていない。
SawBrass1
鋸歯状波を一つ出し、フィルターエンベロープを大きくかけて作ったブラス。普通に良いけど、採点されるとしたら合格点はもらえそうにない。
SyncLead1
ファクトリープリセット「84:Sync lead」を少し編集したもの。シンプルな音の後で聞くと新鮮。
以上6音色を含むファイルが下だ。
Synth1はすごいシンセであるなぁ、と今回も思う。今はソフトシンセで良いものがたくさんあり、それらを弾いていると、ハードシンセはもう不要かも、と思う。でも、ソフトシンセを弾いた後でハードシンセを弾くと、それもまた新鮮に感じる。先日DSI Prophet '08を出してきたが、その派手さにうっとりした。
手の届くところにある機械がパソコンだけになっても、スマホだけになっても、たぶん私はシンセを弾くだろう。
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