
先日、Ensoniq TS-12にGoTekを入れたのだが、それがまあまあ具合がよく、インフレーションが激化する前に、と思って、もう1台GoTekのFDDエミュレーターを買った。7300円(送料含む)。
今回買ったものは、Rolandのサンプラー「W-30」に入れた。我が家のW-30はSCSI付きなので、W-30SCという呼び方もできる。

入れるのは大変だった。ドライブケージを外すために、かなりのネジを外す必要があり、メイン基板もアナログ出力基板もぐらぐらさせることになり、ほんともう、壊すんじゃないかと冷や汗をかいた。
GoTekのドライブはきょう体がプラスチックで、木ネジで固定するようになっているのだが、W-30の場合、GoTekに付属してきた木ネジでは長さが足りない。そのため、GoTekに付属してきた木ネジでネジを少し切り、そこに、W-30で使われていた部品をねじ込んでネジ穴をなじませ、それから装着する必要があった。
W-30のふたを閉めて、電源が入った時にはほっとした。USBメモリーにフロッピー・ディスク・イメージを入れて起動できてさらにほっとした。
FlashFloppyのドキュメントのRolandサンプラーについての情報には、FDからの起動が遅い時の対処法が記されている。それを試したら、最初の時よりは短時間で起動するようになった。それでも、一瞬で立ち上がるというわけにはいかない。
SCSI対応のバージョン1.07は31秒で、SCSIなしのバージョン1.06と1.10は27秒で起動した。SCSIがあると、デバイス問い合わせをするのに時間がかかるので、そこで4秒くらい時間を失ってしまうようだ。
以前の記事によれば、SCSI HDDからの起動は25秒、FDDからの起動は45秒であったという。GoTekよりSCSI HDDの方が少し速いかな。
話はそれるが、起動が早い気がしたEnsoniq TS-12も測ってみた。3秒だった。大したものだ。
GoTek用のUSBメモリーに、「L-501_1.OUT」というサンプルFDイメージを入れてロードしてみた。うまくいって喜んだが、ロードに38秒を要した。すぐにというわけにはいかないようだ。
手持ちのW-30は、HDDモードにしたMOドライブを利用できたが、そこからの起動はできなかった。HDDも利用でき、そこからは起動もできた。
ただ、W-30のSCSIディスクは容量の制限が厳しい。容量は最大80MB、エリアは最大64なのだ。ざっと言えば、FD64枚分しか入らない。正直、これでは、あまりSCSIデバイスをつなごうという気にならないなぁ、と思う。フロッピー・エミュレーターの方がいいのではなかろうか。そんな気持ちでGoTekを入れてみた。
ただ、何らかの操作をした際に、「システムディスクを入れろ」と言ってくることがあって、それは、HDDで起動していたころにはなかったことではないかと思う。
何にせよ、FDは媒体の入手が難しくなって安定した運用がしにくいし、SCSIも似たりよったりの状況である。GoTekがマシかな、と思う。
背の低いUSBメモリーが足りなくなってきたなぁ。背が高いUSBメモリーを挿しっ放しにすると、何らかのはずみで端子を折りそうで怖いんだよなぁ。
最後に、W-30のデモFD1のデモソングを。
Leya'sSongW30
W-30はオーディオ・エフェクターを搭載していない。今回はすべての出力を「1」から出しているので、モノラル音声である。それがちょっと寂しいかもと思ったので、Eventide Eclipseで少々リバーブをかけた。「This is my song for you.」ですよね。いい。720KBでよくぞここまでがんばった。1989年にこれが入手可能だというのは、多くのシンセ弾きの心を揺さぶったんだろうなぁ。しみじみ。
H2