Clavia Nord Rack 3のライブラリアンを試す
修理から戻ったNord Rack 3を、机右側のMacBookとローランドJD-XAを中心としたセットに入れていたのだが、机左側に移設し、Windowsパソコンと接続した。Nord Rack 3のライブラリアンである「Nord Sound Manager V1.02」を試したかったからである。このソフトウエアは2001年に作られたもので、今のWindows 10 x64(64ビット版の意味)で動くかどうかを知りたかった。下の図のように、動くようである。これだからWindowsはやめられない。
Nord Lead3/Rack3向けに作られたNord Sound Managerの初期バージョンは、データファイルの形式がsyxであるというシンプルなものだが、期待通りに役立つ。
Nord Lead3/Rack3は、プログラム領域が128音色×8バンク、パフォーマンス領域が128音色×2バンクある。それらの(たぶん)すべてに音色があり、正直、それらを聞くだけでお腹いっぱいである。それに、ネット上には、フリーのsyxが、ある程度は存在する。それらをオーディションし、必要に応じてオーガナイズしようと思う場合に、Nord Sound Managerは役立つツールと言える。
上の画像で選んでいる音色を録音した。
Clavia Nord Rack 3 "BrightSound"
Bloommers_WoutというフォルダーにあったBrightSound.syxを独奏したもの。コルグMR-2000Sを回して手弾き無修正。ローランドMX-1のディレイを少し付加した。低域がかなりあるが、そんなに削らなかった、と思う。Nord Rack 3の華やかさを感じる音色である。
ファクトリープリセットや、ダウンロードした音色を聞くと、その音色を作った人もすごいし、Nord Rack 3というシンセもすごいなぁ、と感じる。
LEDの数を数えてみた。Nord Rack 1は赤いLEDが48個ある。Nord Rack 2は緑色のLEDが51個ある。Nord Rack 3は、緑色の丸いLEDが75個あり、三角形の6連LEDが10個(LED数でいうと60個)あり、15個のLEDを含むロータリーエンコーダーが26個(LED数でいうと390個)ある。LED数が10倍以上になっているわけだ。基板の表面に実装するLEDや、部品に埋め込まれたLEDを採用してこれだけの高密度を実現したということだろう。
多数のLEDによって、様々なモジュレーションが可能になっている。例えば、LFO1のデスティネーションは、Nord Rack 1では「OSC1+2」「OSC2」「FILTER」「P.WIDTH」の4種から一つを選べる。Nord Rack 3の場合は、「SHAPE」「FILTER」「OSC」「OSCMOD」「OSCMIX」「AMP」があり、SHAPEとOSCについては、「1のみ」「2のみ」「両方」を選べるので、10種から選べる。こうした機能拡張がたくさん詰め込まれている。ClaviaのNord Lead 3製品ページの見出しに「MODULATION HEAVEN」という見出しがあるが、確かにそうだ、と思う。パッチケーブル(ハードまたはソフト)やモジュレーションマトリクスではない形で、これほど様々なモジュレーションを可能にしているのはすごい。モジュレーションマトリクスではないけど、4チャンネルのモーフィングもある。
これだけ凝ったことができて、4パートマルチティンバー、24音ポリフォニックだもんなぁ。
自分がNord Rack 3を使いこなせるとは思えないけれども、少しでも音を変えたり、作ったりしていきたい。そういう気持ちで、なるべく見やすく、すぐ手が届く位置に置いた。鍵盤は、JD-XAはアフタータッチの効きが悪いので、MONTAGE6の方がよさそうだ。
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