
書斎兼スタジオ兼昼寝所の私の部屋は、メインの机には鍵盤を置いていない。音楽と関係ない仕事が多いため、メインの机には鍵盤を置きたくないのである。マウスとパソコンのキーボードで打ち込みをするというのも一つの方法だが、このごろは、やはり鍵盤を使いたいなー、と思うようになった。
で、机右側にはヤマハEX5をマスターにしたセットを置き、机左側にはコルグTRITON STUDIO 61をマスターにしたセットを置くことにした。この2台はシーケンサーを持っているので、ちょっとした打ち込みはそれで、というつもりである。机右側と机左側のセットは、当初は連動を考えたのだが、あっち向いたりこっち向いたりするのはけっこうしんどいので、原則としては、右は右、左は左、でやってみようかと考えている。
使いたいものをすべて並べてさあどれで何をしようか、というのに憧れて今日まで来たのだが、身体は一つだけである。今日は右セット、今日は左セット、みたいに限定して、気分の切り替えを楽しむのもオツかなぁ、と今は考えている。どんなことにも制限はあるし、制限があることが表現を容易にしてくれる、とも思う。
今日は第3のセットである机後方のセットを作った。カワイMP9500がマスターで、音源ユニット兼MIDIインタフェース兼オーディオインタフェースがローランドのINTEGRA-7、シーケンサーの役割をするのはMacBook Proである。シーケンサーは、MacBookを購入した時に同時に買ったLogicだ。MONTAGEに付いてきたCubaseも入れてあるのだが、とりあえずはLogicで。

練習として打ち込んだのが以下のファイルである。
Kawai MP9500 Concert Grand without effect
Concert GrandはカワイMP9500の1番ピアノである。カワイ風の音がして好きなのだが、MP9500に触れたのがずいぶん久しぶりでうまく弾けない。修正しようとしてもLogicが理解できていない。かなり苦労した。今回エフェクトはかけておらず、最後の音が伸びたところではループが目立つ。リバーブでごまかす必要がある。
MP9500の出力はINTEGRA-7に入れてあって、INTEGRA-7の同軸S/PDIF出力をdbx QUANTUMに入れ、そこからコルグMR-2000Sに回して録音した。この配線だと、MP9500はアナログになるが、INTEGRA-7の内蔵音源とMacの音はフルデジタルで回せる。Macの音とMP9500の音は排他で、INTEGRA-7の液晶画面を操作して、一方を選ばなければならない。
MIDIに関しては、1チャンネルと2チャンネルをMP9500に使い、それ以外をINTEGRA-7で使ってみている。MP9500も、レイヤーができないとさみしいと思ったからだ。MP9500もINTEGRAも、使わないチャンネルはオフに設定する必要がある。MP9500のシステムチャンネルは、利用する1と2ではない方が良いため、16に移してある。システムチャンネルにプログラムチェンジを受けると、モードが切り替わったりしてしまうからだ。
MP9500のMIDIローカル設定はオンにしている。ここをオンにしてもオフにしても、マルチで「EXT」を選べばローカルで発音することはない。こうしておくと、Mac側でMIDIを戻さなくても、MP9500のシングルモードは弾ける。マルチでEXTを使ってMP9500の内蔵音源を発音する場合、コーラスのレイトやリバーブの長さを調整できない。これはどうしたものか、考え中。
これまで、机左のFireface 800からQUANTUMへS/PDIFで音を回していたのだが、今回そのS/PDIF入力をINTEGRA-7に譲り、Fireface 800からQUANTUMはAES/EBUでつないだ。10mのAES/EBUケーブルを半分に切ってXLRコネクターをハンダ付けして2本にした。ケーブルが固く太く、楽ではなかった。
まあ、いろいろ試してみるですよ。
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