
Kenton ElectronicsのMIDI→CV/GATEコンバータ「Pro Solo Mk2」を購入した。9800円。1990年代にKORGの800DVを中古で購入してFiveGでCV/GATE入力を付けてもらい、そんでもって、たぶんFiveGでPro Soloの無印(Mk1)を新品で買った。Hz/V対応のコンバータは製品数が少なく、あまり選べるようなものでもないのだ。使ってみたところ、LFOを内蔵していてCVにビブラートをかけられる、ポルタメントを内蔵している、といった長所があり、CV/GATEコンバータとしては最良のものの一つであると考えるようになった。
Mk1で残念だったのは、CVを揺らしてビブラートをかける際に、きつくかかり過ぎることであった(つなぐ先にもよるが)。モジュレーションホイールの場合は、引き切った点とそこからわずかに上げたところしか使えず、これではスイッチではないか、という感じであった。アフタータッチにも設定できなくはないのだが、音ばビヨビヨになってしまうので、現実としては無理であった。Mk2はそこが改良されていて、最小値、最大値を設定できる。これはありがたい。いつか試してみたいと思っていた。
で、2個揃いました。

Yamaha MONTAGE6の上に置き、Sequential Pro-Oneを出してきて試した。

CV/GATEケーブルの長さに限りがあるし、セッティングをこれからしようという段階で手が届かないところに置くわけにもいかないので、MONTAGEの操作性を大幅に悪化させる形で置いている。
それでは音を少し。
Sequential Pro-One with Kenton Pro Solo Mk2
「20180727a_ProOneWithProSolo2AftertouchVibrato.mp3」をダウンロード
MONTAGEを弾き、ビブラートはアフタータッチでかけている。Pro Solo Mk2のLFO出力は、最小値ゼロ、最大値4である。ポルタメントはPro Solo Mk2側のもので、MONTAGEでcc#66を送ってオン/オフを切り替えている。cc#65ではなくcc#66にしたのは、MONTAGEがcc#65をうまく送れないからである。何か設定がバッティングしているのではないかと思うのだが、わからない。
Pro-Oneのポルタメント(グライド)は、CV/GATE制御の際はかけられないようだ。ただ、Pro-OneのモジュレーションホイールとLFOによるビブラートは、CV/GATE制御時にもかけられる。
Sequential Pro-One with Kenton Pro Solo Mk2 and Pro-One Internal Vibrato
「20180727b_ProOneWithProSolo2_ProOneLfoVibrato.mp3」をダウンロード
キーボードはMONTAGEを弾き、左手はPro-Oneのモジュレーションホイールに置いて演奏してみた。
自分で弾いていると、どちらのビブラートをかけるかで、微妙に揺れが違うと感じる。先入観もあるのかもしれないが、Pro-One内蔵LFO(おそらくアナログLFO)でかける方が色っぽい。Pro-Oneはモジュレーションホイールによるビブラートのかかり具合をつまみで調整でき、けっこう浅くかけられてうれしい。
でも、やっぱり、Pro SoloのLFOでビブラートかけるんだろうなぁ、と思う。Pro-One内蔵LFOによるビブラートはMIDI制御ができないからだ。
我が家にあるシンセのうち、MIDI非対応でCV/GATEコンバーターを付ければなんとかなる、というのは、コルグ800DV(1990年代に購入したものは故障して廃棄し、買い直した)、ヤマハCS-15、Moog/RealisticのMG-1、ローランドSH-2、Sequential Pro-Oneの5台である。この5台のために、わざわざPro SoloのMk1とMk2を用意しているわけだ。まあ、どちらかが壊れることだってあるわけだしねぇ。
(後で考えてみたら、MIDIでも発音できるが、CV/GATEでも発音できるという機種がいくつかあった。Slim Phatty、Sub 37、ARP Odyssey Module、MS-20 Kit、Minibruteはそうだと思う。だとすると、LFOを1個追加できる、アフタータッチでビブラートがかけられる、などの利点があるので、Pro Solo Mk2でCV/GATE接続をするという選択もありかもしれない。チューニングが面倒ではあるが。)
このごろは、MIDI→CV/GATEの機能を持つシンセもけっこうあって、うちにも、いくつあるのか考えるのが面倒なほどにある。ただ、機能面でPro Soloの方がいいことが多いし、CV/GATE変換のためにシンセを配置するのも面倒だし、といった理由で、やはり、Pro Soloかなあ、と思う。
Kentonさん、いいものを作り続けてくれてありがとう。
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