コルグKronos(2011)のデジタル光S/PDIF出力をFostex DP-8で同軸S/PDIFに変換し、RME Audio ADI-8 DDのAES/EBU入力に接続して、Kronosをデジタルでつなごうと考えた。昨晩やってみたのだが、時々「プチ」というノイズが入るように感じた。クロックを供給することで雑音を減らせないか試している。
クロック・ジェネレーターLucid GENx192の背面にはS/PDIF出力がある。そこから、クロックのみのS/PDIF信号を引き出す。

GENx192にはA出力とB出力があり、A出力は96kHzで、B出力は48kHzで動かしている。大元の水晶発振器は同一であろうと推測している。A出力はBNCでRMEのFireface 800とADI-8 DD、ヤマハSPX2000、dbx Quantumに供給している。dbx QuantumからコルグMR-2000Sにも回している。B出力はBNCでEventide Eclipse、アカイS6000に回していて、今回S/PDIFも使うことにした。
S/PDIFケーブルはフォステクスDP-8に入れて光S/PDIFに変換し、それをKronosへ回す。

KronosにはS/PDIF光の入出力がある。

KronosのGlobal画面で、システムクロックを「Internal」にするか「S/PDIF」にするかを選択できる。

プチノイズは若干、軽減されたようだ。
S6000の光S/PDIF出力からDP-8へのケーブルも追加した。DP-8の前面スイッチでそちらへ切り替えれば、クロックに加えて、S6000の音声出力をKronosに入れられる。エフェクターの質と量は、S6000よりKronosが数段上なので、Kronos側でエフェクトをかけるのもよさそうだ。その経路を用意したので、S6000からADI-8 DDへのAES/EBU接続はやめて、ローランドINTEGRA-7のデジタル出力をADI-8 DDに入れることにした。これで、Kronos、INTEGRA-7、S6000はどれもデジタルで使える。
Kronosを机右側のセットのメイン鍵盤としている。マスターキーボードとして使う際に、ヤマハMONTAGEの使いやすさには及ばない。
MONTAGEは、オクターブシフトの専用ボタンがあるし、ゾーン設定画面でプログラムチェンジだけを送れる。Kronosの場合、私がここまで試した限りのことだが、プログラムモードでは左のボタンをオクターブ上下に使えるが(1オクターブのみ)、コンビネーションではできない。コンビネーションではTimbre ParameterのPitch画面でトランスポーズができるが、オクターブ単位ではないので面倒だし、グローバルチャンネルを1にした状態だと、チャンネル1ではうまく変わらない。グローバルチャンネルを16とかに飛ばすと、その問題は発生しないが、1と16の両方にデータが出て、これも困りものである。シーケンサーモードではまた挙動が違う。大変に面倒な仕様になっている。
Kronos(2011)61の鍵盤は独特なもので、幅はFSやFSXより少し広く、白鍵の裏には金属板が入っている(今見たら、MONTAGE 6のFSX鍵盤にも入っていた)。Kronosの鍵盤は、弾き方によっては極端に弱いベロシティが出るようで、時々失敗する。でもまあ、これは、弾いているうちに少しは慣れてくるかもしれない。
Kronosの画面は、小さい文字がとことん小さく、老眼鏡をかけても読みづらい。でも、老眼鏡の使い方に少しずつ慣れてきてはいる。
デジタル接続が安定したら、Kronosをしばらく使ってみようか。
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