
机右脇のテーブルに、ここしばらくはパソコンのディスプレイ2台を置いていたのだが、それを片付け、Studiologic Sledgeを置いた。このテーブルは元々は食卓用のもので、市のリサイクルで椅子4脚と共に買った。キーボードスタンドとしては、ちょっと高い位置になってしまうが、弾いても揺れないのは嬉しい。
Sledgeを、けっこう気に入っている。購入当初にプリセット1番を弾いて、アフタータッチのビブラートがけっこう好みの感じでかかることがわかった。ボリュームペダルの動作もいい。61鍵は、広い音域を簡単に試せるので、やはり、37鍵や49鍵盤よりも楽しい(もちろん場所を取るが)。音色に名前を付けることができ、つまみで手軽に音を変えられる。サンプルプレイオプションによって、PCM波形も使える。音色は、ハイもローもちょっと詰まり気味に感じるが、それがいやかというと、まあ、これでいいかな、と思う。フィルターは、ムーグともシーケンシャルとも日本メーカーとも違う味だが、それが悪いとも思わない。リバーブやディレイも、ちょっと独特で、スピーカーで出した時に、面白い音がする。
トータルでは、Nord Waveと似ていると思う。ポリフォニックポルタメントがあるのは、Sledgeの良さだろう。ユニゾン機能は、どちらにもない。ただ、Sledgeは3オシレータなので、それでカバーできることもある。ポリフォニックでもマルチプルトリガーとシングルトリガーを切り替えられるようで、これも珍しい機能だと思う。
音色をテンキーで呼び出せるのもいい。
今イチな点もある。明らかに、ハングアップすることがある。アルペジオ音色でサスティンペダル踏んだ時などだ。これって、ライブで起きたら困る。私の知っている限りパニック機能がないので、電源を入れ直すしかないが、その際の雑音もけっこう大きい。
液晶にコントラスト調整がない。見にくいことがある。
低音域と高音域で音色のバランスがあまりよくない。KEYTRACKで調整できることもあるが、できないこともある。
コメントは今回はこれくらいにして、プリセット音の紹介に進もう。
001 SLEDGE POWER
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Wavetableを使った、Sledgeらしい音。ご丁寧に、ウェーブテーブルにモジュレーションまでかかっている。同様のことをするのは簡単ではないけれども。
002 ILLUSION
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ポリフォニックポルタメントが印象的。Clavia Nordは、これができない、と思う。
003 TRUMPET MOON
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アフタータッチビブラートがきれいにかかるのが特徴なのだが、今回は、それを使わないものを弾いてしまった。何故か、これを弾きたかったですよ。
004 OMNI LORD
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これはモノ。モノにするとポルタメントがフィンガード(レガートした時だけかかる)になる。ビブラートは方形波でかかっている。
005 EMO CHORD
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3つのオシレータがドミソに設定されている。コードメモリー的な音。ビブラートはこれも方形波。
006 WHO FLASH
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カテゴリーがベースなので、低めで弾いてみたが、よくわからない。
007 EIGHT BRASS
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おそらく、Jupiter-8をイメージしたブラス。録音は、ビブラートのかけ過ぎでふにゃふにゃしてしまったが、実際は、けっこう芯がある、いい音。
008 EIGHT LEAF
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ウェーブテーブルのモジュレーションで、デジタルな感じが付加されている。リードトーンとしても使えるが、せっかくポリなので、両手で弾いてみた。曲は、坂江務作曲「Off The Stage」のイントロ。
009 SINTHETICARP
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アルペジオの例その1。減衰音に聞こえるが、アンプEGではサスティンレベルがけっこう高め。フィルターEGがよく効いている。
010 VINTAGE SINE
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オシレータ1が32フィート、オシレータ2が2フィート。フィートを離すとオルガンぽくなるのが常なのだが、そうなっていないところにプログラマのうまさを感じる。
011 MICRO SINE
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サイン1個だけなんだけど。なんか、きれい。
012 SQUARE ARP
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アルペジオ音色に揺れが大きく設定されているのに新鮮さを感じた。ビブラートじゃなくて、コーラスみたい。
013 WELCOME !!!
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サンプル&ホールドをフィルターにかけた音色。フィルターが独特の味を持っている。
014 SWEET PAD
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私が好きなタイプのパッド。こもっていて、でもちゃんと鳴る。
015 PEARL PAD
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これも素敵なパッド。オシレータの1と2は鋸歯状波で、3はPWM。PWMに味がある。
016 SWEEP PAD
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オシレータ3にLFO1のランプがかかっていて、それがスイープを生み出している。キーを押したままにすると音が消えてしまうので、うまいところで離鍵すべきだったのだが、この録音では、そこまでできていない。
017 SCREAM WAVE
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昆虫モンスターの声、といった風情の音。すごい。
018 FUSION CLAVI
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ウェーブテーブルを使っているのだが、波形選択が通常のボリュームでクリックがないため、どの波形を使っているかさえわからない。波形にモジュレーションもかかっているし。このあたりは、使いにくい。
019 GHOST
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いかにも、幽霊を感じさせる音。モジュレーションは、LFO1、LFO2、ホイールのすべてがオシレータ1にかかっている。波形はLFO1と2がサインで、スピードが違う。ホイールはランプ。うまいものだ。
020 JUPITER WIND
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これはローランドのJUPITER-8ではなく、木星のことだと思う。木星の風なんてだれも聞いたことないけどね。いい風の音なのだが、リリースが非常に長く、また、Sledgeは音色を切り替えても前の音が消えないので、この音を一度使うと、次の音への影響が大きく、場合によっては電源を切らなければならない。
H2