Urei 546を購入
Urei(United Recording Electronics Industries)のパラメトリックイコライザー「model 546」を購入した。6万5000円+消費税5200円+送料1200円。
とりあえず、System-1mをどけて、Kurzweil K2500R→TL Audio C-3021→Urei 546→Eventide Eclipse→dbx QUANTUM→KORG MR-2000Sという経路で接続してみた。546にはXLRの入出力があるので、537よりも接続が楽だ。
録音したものを二つ。
770 Concert Piano 1 no EQ
「20180627a_ConcertPiano1.mp3」をダウンロード
Kurzweil K2500R、プリセット770の「Concert Piano 1」である。独立アウトから出しているので内蔵エフェクト無効。C-2031のコンプレッサーはアウト。546はアウト。Eventide Eclipseはバイパス。dbx QUANTUMはコンプなどが少しかかっている。録音後にプラグインでピークを抑えて音量を上げた。録音したものを聴くとそうでもないが、弾いている時にはひどくキンキンした音に感じる。ローパスフィルターで高域を抑えればよいのではないか、と思うのだが、13レイヤーで構成されており、フィルター調整を簡単にする方法を知らない。となると、やはりEQであろう。
770 Concert Piano 1 with Low Cut 85Hz, High Cut 2kHz
「20180627b_ConcertPiano1LowCutHighCut.mp3」をダウンロード
私はイコライザー(EQ)の使い方がよくわかっていない。どうしたものか、ということで、ここではローカットフィルター(ハイパスフィルター)とハイカットフィルター(ローパスフィルター)を使ってみた。減算型のシンセはローパスフィルターが主役で、これはある程度、慣れているからだ。546のLPF、いい効きしてる。シンセみたいである。
537ではレベル調整がマイナスネジであったりするのだが、546はスキがない。必要なものがちゃんと用意されている。Qのつまみは引っ張ることができ、引っ張った状態ではそのバンドはアウトになる。気が利いている。文字が多少消えているのが残念だが、古いものなので仕方あるまい。
4バンドのEQはプラスマイナス15dBであるようだ。537はプラスマイナス12dBなので、546の方がきつくかけられる。同じ周波数帯に複数使うこともできる。
今回546を買ったのは、やはり、安かったからである。他の人だと20万円超で出していることもある。今回は、最初は税込み8万円くらいだったのが、税込み7万円程度に落ちてきた。これは買ってみるか、と思った。
ここしばらくEQを買い続けてきた。最初に買った537は、スルーさせただけですばらしく驚いたのだが、1台が不調になったし、スライダーが固着して使いにくいものだった。ヤマハのQ1027はこれはこれですばらしいものであるのだが、EQをオンにした時の音の劣化が少し気になった。537の2セット目は、スルーさせた時の音の変化は最初のものほどではなかったが、スライダーは動かしやすく、実用的であるとは思った。で、546だ。
なんでこんなにEQを買っているかというと、アナログのマスタリングEQが欲しかったからだ。アナログのコンプとEQが欲しいとここしばらく考えていて、でも、現行機種はどれもすばらしく高価で、手が出ない。古いもの、安いものでなんとかならないか、ということでやってきた。
アナログEQはこれで、Ureiの537、546、ヤマハQ1027、Behringer PEQ2200から選べるようになった。で、537はどうか、なのだが、もちろん、手持ちのものでは筆頭である。ただ、かなりきつくかかるEQなので、今どきのマスタリングEQとは異なるものだと思う。微妙な線ではなく、ばきっと変えるタイプのEQではなかろうか。
アナログコンプは、BehringerのMDX 2000、2100、8000があり、TL AudioのC-3021がある。2000は1990年代によく使っていたもので、これが自分の音だ、という気持ちはある。2100は2000に比べると落ちる。8000は、我が家に来ているものは多少クセがあり、いい面もあり、悪い面もあり、何にせよ、使い慣れてはいない。C-3021は、コンプレッサーとしていいかどうかはともかく、簡易ミキサーとして愛用しているので、これで済ませられるなら接続を減らせる分ノイズが乗らない、という面はある。
今のところ、マスターレコーダーMR-2000Sは96kHz PCMに設定し、その前段でdbx QUANTUMを使っている。デジタルでよければ、QUANTUMに様々なツールはそろっている。ただ、これがトータルでも、シンセごとにEQやコンプをしたいこともあるので、そこにはアナログアウトボードも利用できる。
うちのオーディオインタフェースは長い間Fireface 800で、エフェクトが豊富な新しいものに入れ替えようかと思わないでもないのだが、それを思いとどまっている理由の一つは、次のシステムは1ビットレコーディング中心にしたいという気持ちがあるからだ。だとすると、アナログアウトボードが中心的な存在になる。
まあ、少しずつ練習ですな。EQもコンプも。
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